八いつ賞2010 | |||
2010年度卒業設計提出作品 | |||
入江曜 「Redesign Urban Identity」 | 大岡豊 「connects by spiral」 | 大原綾乃 「FOR RESTーとしのなかのもり」 | |
金岡芳美 「BILLOWING ROAD」 | 国本築永 「TRASPORTABLE EMERGENCY ROOM」 | 興石和弘 「Arts Farm」 | |
酒井英規 「MACHI YEAH!!!」 | 杉村恵 「おおきなまちと、ちいさな私のいるところ」 | 鈴木拓朗 「PARKING PARKー豊田市の工場労働者共用施設」 | |
竹内祐里 「まちのまんなか」 | 寺井孝至 「Individual Memories」 | 藤原由佳里 「まちのひきだし つながるみどり」 |
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牧野由佳 「おいしいじかん」 | 石井一東 「Satoyama Health Promotion」 | ||
2010年度審査経過 | |||
審査員 木下正裕(S48年卒)、佐竹一朗(S58年卒)、安井聡太郎(S59年卒) | |||
審査員評 | |||
2010年度の八いつ賞の審査が2月28日行われました。 今年度は14の作品が展示されそれぞれの出展者の説明と質疑がなされました。今年は建築設計の前提条件の整理のところにとどまり、建物の設計まで至っているものがほとんどありませんでした。 |
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入江曜案
御柱の活用という着眼点は面白いと思うが、それを使った街づくりという所にもう少し建築としての具体的なデザイン性なり提案があっても良かったのではないかと思う。プレゼンテーションではその点がわかりづらかった。 大岡豊案 スパイラルを使った小学校の提案であるが、小学校教育の現状の把握が貧しいと思う。建築的にも、斜路と教室との取り合いの検討が不十分だったり、配置計画の建物のアプローチの引きと建物のエントランスの位置の整合性がなかったりして、建築計画に関する基本ができてないように思う。 大原綾乃案 提案者の関心がどこにあるのか把握できなかった。理想的なオフィス環境が提案したければ、オフィスの計画案を提示したほうが良いし、周辺の貧しいオフィス環境の改善の提案だとすると、執務というものを工場労働者と同じように勤務時間内はライン作業から離れられなくて、定められた休憩時間だけ休むと捉えているなら、オフィスというものの捉え方が貧弱であると思う。 金岡芳美案 堀川の水辺空間の再生に関する提案であるが、プロムナードの提案が形態操作の域を出ていない感じがする。トイレとか休憩所といった施設を単なる箱ではなくて、プロムナードと絡めた建築的な提案があれば、もう少し提案に厚みが出たかもしれない。 国本築永案 救急ユニットの提案である。スタディにかなりの時間が掛けられているのは評価できるが、ユニット1つでは風で倒れそうだし(基礎作業に手間がかかる)、4つ組み合わせるなら全てがこのユニットとすると設備過剰になりそうな気がする。 興石和弘案 街道沿いの芸術家コミューンの提案であるが、住宅とギャラリーのゾーニングの説得力が十分表現されていない。1階と2階とで住宅とギャラリーをゾーニングする考え方もあったのではないか。建築的な提案に関してもまとまりのない屋根表現に関する説得力が弱いと思うし、街道と建物の平面の関係も馴染んでいないように思えるし、なじませなかった点に関する説得力が弱いと思う。 酒井英規案 スパイラルは面白いと思うが、住宅と店舗の混在に関する説得力が弱いし、動線のサーキュレーションの重要性に対する認識が弱いと思う。 杉村恵案 都市における母子サポート施設に関する提案であれば、都市の空地に分散可能なプロトタイプの提案のほうが良かったと思うし。公園計画に付加価値を持たせる提案であるならば、もっと違った要素も取り込めたような気がする。提案者の問題意識を明確にしたほうが良かった気がする。 鈴木拓朗案 提案者の問題意識がどこにあるのかがわかりにくい。新しい駐車場の提案であれば、1ヶ所に集中させなくても良いような気がするし、新しいモータリゼーションの提案であれば、敷地の選択からちがってきたのではないかと思う。 竹内祐里案 サインだけで人を誘導するのではなくて、曲線の壁で人を誘導するという提案は面白いと思う。プランをつめていく段階で、当初の主旨を見失った結果、提案が弱くなってしまったのは惜しまれる。もう少し練り直せば面白くなると思う。 寺井孝至案 斎場の提案であるが、地域社会と葬祭の関係が希薄になったことを施設の問題と捉え、単に施設を身近に造ればよいとしている点に提案者の錯誤があると思う。地域社会そのものが崩壊している現状を理解していない。 藤原由佳里案 緑道による都市の歩行者空間の提案である。評価がむずかしいが、既存の交通体系との関係をどうするか等もう少しリアリティのある提案にして欲しかった。 牧野由佳案 農地と施設の提案であるが、現代の問題に切り込んだ提案というには弱い気がする。 石井一東案 里山と地域との関係改善の提案であるが、リハビリと里山保全と結びつけるのに無理があるような気がするし、里山のランドスケープ計画に人工的な構造物をもち組む提案に説得力が無い気がする。 (木下正裕) |
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歴代受賞者(敬称略) | |||
2009年度 | 杉野友香 | 碧の海に住まうこと 都市とわたしのスキマ | |
2008年度 | 加藤祐樹 | PARK TERMINAL | |
2007年度 | 山口智三 | Learning from Catastrophe -災害資料館計画- | |
2006年度 | 森田 慧 | Stoa Flora | |
2005年度 | 福田純一 | HIROSHIMAの記憶 | |
2004年度 | 浅見泰則 | 水の駅 | |
2003年度 | 谷田侑美子 | ||
2002年度 | 安藤由里子 | Flower Factory MUseum | |
2001年度 | 平野章博 | 飛鳥の架橋 | |
2000年度 | 置塩淳夫 | TRANSTATION | |
1999年度 | 並松史郎 | Cultivation-space 定年帰農者の農村 | |
1998年度 | 若見招子 | CHILDREN PATH PROJECT | |
1997年度 | 該当者なし | ||
1996年度 | 原 優子 | TERMINAL STUDENTS CENTER | |
1995年度 | 大西高広 | Yacht Workshop | |
1994年度 | 大崎太郎 | MEDIA NORD in NAGOYA |