八いつ賞2012 | |||
2012年度卒業設計提出作品 | |||
中村友亮 | 陳「瀋陽市長距離バスターミナル計画」 | 彦坂 | |
2012年度審査経過 | |||
審査員 佐竹一朗(S58年卒)、堀田隆文(S59年卒)、山本和典(15回生) | |||
審査員評 | |||
2012年度の八いつ賞の審査が2月27日に行われました。 今年度は3の作品が展示されそれぞれの出展者の説明と質疑がなされました。 |
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愛知県高浜市の稗田川の河畔に散策デッキの張り出した場所が「舞台」となる児童館がイメージされた。 自然勾配の川の土手のラインがそのまま児童館の屋根へとつながることで、大地と一体になる地平が、市街地の風景を消して空へ伸び、新しい風景をつくる。 その人工の傾斜屋根には、内部の空間が「もぐらたたき」のごとく、挑発するように顔を出して、楽しげな空間への誘い(呼び込み)役を演じている。 4角形ともう一辺を足した5角形のブロック体による機能を持った空間の廻りに余白として配された場が、この児童館の使われ方の可能性を秘めている。 未熟な構造感覚や全体の形態バランスの悪さは、設計を始めて3年目の学生であることの甘えが透けて見え稚拙ではあるが、卒業設計製作として、これからの自己の成長を測るマイルストーンにしながら、自分が産み出した小さな萌芽を、大きく生長させされることを期待できる作品であると思われた。 この作品に潜む「手摺も無い危険なエッジ」や、「人に押されて潰されそうなボトルネックの通路」などが持つ負のイメージよりも「利用者の笑い声」や「気持ちの良い日差しの下の優越線に満ちた」楽しい空間イメージの方がはるかに大きく感じられた。 建築空間をより高みへと昇華させる楽しさを、設計者自身が自覚できて、そのための努力を今後も実践してもらえることを信じて、八一賞に値すると2012年度選評者一同で推挙いたしました。(山本和典) |
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歴代受賞者(敬称略) | |||
2011年度 | 古賀春那 | esplanade market ―福岡・姪浜漁港再整備計画 | |
2010年度 (奨励賞) | 国本築永 | TRASPORTABLE EMERGENCY ROOM | |
2009年度 | 杉野友香 | 碧の海に住まうこと 都市とわたしのスキマ | |
2008年度 | 加藤祐樹 | PARK TERMINAL | |
2007年度 | 山口智三 | Learning from Catastrophe -災害資料館計画- | |
2006年度 | 森田 慧 | Stoa Flora | |
2005年度 | 福田純一 | HIROSHIMAの記憶 | |
2004年度 | 浅見泰則 | 水の駅 | |
2003年度 | 谷田侑美子 | ||
2002年度 | 安藤由里子 | Flower Factory MUseum | |
2001年度 | 平野章博 | 飛鳥の架橋 | |
2000年度 | 置塩淳夫 | TRANSTATION | |
1999年度 | 並松史郎 | Cultivation-space 定年帰農者の農村 | |
1998年度 | 若見招子 | CHILDREN PATH PROJECT | |
1997年度 | 該当者なし | ||
1996年度 | 原 優子 | TERMINAL STUDENTS CENTER | |
1995年度 | 大西高広 | Yacht Workshop | |
1994年度 | 大崎太郎 | MEDIA NORD in NAGOYA |